写経に興味を持ったけど、何から始めたらいいのかな?
こんにちは (๑′ᴗ‵๑)
実は、ワタクシ、くずし字をチビチビと練習していましたが、最近は怠けがち。そんな時にダイソーで「写経練習帳」と「般若心経練習帳」を見つけてしまいました。写経に特に興味はなかったのですが、筆ペンを持つ習慣を取り戻そうと購入してみました。
⭕️ 写経を始めたいなら、悩まずに今すぐダイソーへGO!
もちろんお寺の写経会に参加しても良いのですが(多分雰囲気が良さそう)、始めたいと思ったら自分でハードルを引き上げる必要はありません。ダイソーの練習帳なら今すぐ始められますね。
練習帳では下の写経体も紹介されてますが、実際の見本は普通の楷書体です。下に私がなぞり書きしたものがあります。
道具に関しても、書道用具を揃える必要はなく(既に持っているならそれを使えばOK)、とりあえず鉛筆等で始めて、硬筆のなぞり書きが終わってから、筆ペンや毛筆で続けることも可能です。筆ペンは長く使い続けるので、自分にあったものが見つかるといいですね。お勧めの筆ペンは最後に紹介しています。
⭕️ 鉛筆と筆ペンでなぞり書きするだけ。簡単に練習を始められます。
赤色の印刷は「般若心経練習帳」、緑色の印刷は「写経練習帳」です。緑のほうがなんとなく心が落ち着きます。
「般若心経練習帳」は般若心経だけを丁寧に解説。「写経練習帳」では、般若心経の他に「懺悔文」「舎利礼文」と「延命十句観音経」の練習もできます。なぞり書きって字が下手でもそこそこ上手に書けるので楽しいです。写経に楽しさはあまり関係ないのかもしれませんが、字が下手で嫌になってやめてしまうということは回避できそう。
どちらか選ぶなら、般若心経のみを徹底的に練習できる「般若心経練習帳」がお勧めです。
⭕️ 見本が1枚と本番用の写経用紙が1枚付いてます。
「写経練習帳」と「般若心経練習帳」、どちらにも見本と写経用紙が付いています。見本と言っても文字が薄いので、これもなぞり書き用かもしれません。紙質は薄めの上質紙っぽい感じですね。
⭕️ わかりにくい書き順も分解図で丁寧に解説。
全てではありませんが、書き順の分解図もあります。
市販の本を参考にくずし字練習を我流でやってると、書き順の分からなさに愕然とします。行書や草書は個人の推測ではどうにもならず、最終的には「楷行草 筆順・字体字典」という本を買ってしまいました。そんな経験から書き順は意外と厄介だと思っているので、書き順が載っている点は親切だなと思いました。ただ、写経は基本楷書なので特に難しい書き順はありません。
写経で最初に用意するものは、紙でも筆でもなく、精神統一でした。
写経をするためには、まず部屋を片付けて気持ちを落ち着かせなくてはいけないのだそうです。
私は気持ちがフワフワしてるので、なかなか始められずにいました。無理やり始めてみたものの、「何も考えないでひたすら書き写す」、そんな落ち着いた状態はなかなか持続しません。すぐ雑念だらけになってしまいます。自分の心がこんなに落ち着きなかったんだなと気づいただけでも収穫かも。😂
雑念を払い集中するには私の現状ではかなり難しいです。その後、断捨離などしつつ少し落ち着いてきたので、再開することにしました。
なぞり書き用の写経用紙にトレーシングペーパーを使って繰り返し。
ノートを使いきったら、巻頭折り込みの見本とトレーシングペーパーを使用してなぞり書きの続きが可能です。
トレーシングペーパーもダイソーで売っています。文房具屋さんにもおいてありますね。下の文字が透けて、インクがしみない紙です。万年筆で書いてるとインクによっては少しかすれたりしますが、鉛筆や筆ペンなら問題ありません。
写経用の見本はいろいろあるようで、もしこの見本(書体)があまり好きじゃない場合は、また別の見本を探してください。本格的に続けたいと思った時には、罫線入りの専用用紙を購入すると良いと思います(行数と文字数が決まっているので)。
この練習帳にお勧めの筆ペンを勝手に選んでみました。
スバリ!写経用筆ペンなるものがあります。
・呉竹 「写経用筆ぺん毛筆かぶら90号」 使い切り
・呉竹 「写経用 85号」 カートリッジ式 顔料
・呉竹 「万年毛筆卓上8号」 カートリッジ式 染料
かなり時間がかかりましたが、2冊ともようやく終了。心はいまだにフワフワしてます。でも般若心経を全部一気に書くくらいの忍耐力はつきました。
筆タッチ硬筆のお勧め「レターペン」。
筆ペンが使いにくい方はレターペンはいかがでしょうか? 下の写経はレターペンでなぞり書きしたものです。
筆ペンだと1行の幅が2cmくらいの文字でないと難しいですが、レターペン(硬筆)なら1行1.5cmくらいのサイズでも書けます。
般若心経の漢字の書き順。
書き順がわからない時は文字をクリックしてください。漢字書き順辞典(http://kakijun.com/)にリンクしています。
「罣」と「埵」がありません。罣は「罫」の部首と「圭」を、埵は「地」の部首と「垂」を組み合わせてください。
観 自 在 菩 薩 行 深 般 若 波 羅 蜜 多 時 照 見 五
蘊 皆 空 度 一 切 苦 厄 舎 利 子 色 不 異 空 空 不
異 色 色 即 是 空 空 即 是 色 受 想 行 識 亦 復 如
是 舎 利 子 是 諸 法 空 相 不 生 不 滅 不 垢 不 浄
不 増 不 減 是 故 空 中 無 色 無 受 想 行 識 無 眼
耳 鼻 舌 身 意 無 色 声 香 味 触 法 無 眼 界 乃 至
無 意 識 界 無 無 明 亦 無 無 明 尽 乃 至 無 老 死
亦 無 老 死 尽 無 苦 集 滅 道 無 智 亦 無 得 以 無
所 得 故 菩 提 薩 埵 依 般 若 波 羅 蜜 多 故 心 無
罣 礙 無 罣 礙 故 無 有 恐 怖 遠 離 一 切 顛 倒 夢
想 究 竟 涅 槃 三 世 諸 仏 依 般 若 波 羅 蜜 多 故
得 阿 耨 多 羅 三 藐 三 菩 提 故 知 般 若 波 羅 蜜
多 是 大 神 呪 是 大 明 呪 是 無 上 呪 是 無 等 等
呪 能 除 一 切 苦 真 実 不 虚 故 説 般 若 波 羅 蜜
多 呪 即 説 呪 曰
羯 諦 羯 諦 波 羅 羯 諦 波 羅 僧 羯 諦 菩 提 薩 婆 訶
般 若 心 経
旧漢字(正体字/繁体字)の般若心経。
日本の写経だと1行は17字ですが、唐時代の 歐陽詢の般若心経 は1行16字で、「遠離一切顚倒夢想」の部分の「一切」がありません。中国や台湾ではこの部分の一切は書かないみたいです。日本で一番古いらしい 奈良時代の「隅寺心経」 のものを見ると「遠離一切顚倒夢想」になっています。何故かはわかりませんが。
こちらでは「增」「顚」「說」がありません。增は「曾」を、顚は「眞」を参考にしてください。說は書き順は説と同じで形が違うだけです。
觀自在菩薩行深般若波羅蜜多時照見
五蘊皆空度一切苦厄舍利子色不異空
空不異色色即是空空即是色受想行識
亦復如是舍利子是諸法空相不生不滅
不垢不淨不增不減是故空中無色無受
法無眼界乃至無意識界無無明亦無無
明盡乃至無老死亦無老死盡無苦集滅
道無智亦無得以無所得故菩提薩埵依
般若波羅蜜多故心無罣礙無罣礙故無
有恐怖遠離顚倒夢想究竟涅槃三世諸
佛依般若波羅蜜多故得阿耨多羅三藐
三菩提故知般若波羅蜜多是大神咒是
大明咒是無上咒是無等等咒能除一切
咒曰
揭諦揭諦波羅揭諦
波羅僧揭諦菩提薩婆訶
般若心經
(身も蓋もないけど)写経はやっぱりめんどくさい💦
その後もしばらく続けてみたけど、私の場合は写経をしたからといって心が落ち着くわけでもなく、かなりストレスになってる気がしました。上にも書いたけど、良かった点といえば自分の心がかなりフワフワしてて落ち着きがないというのが認識できた点です。
写経を勧めるサイトって、写経して性格が穏やかになっただの、生活に変化があった…みたいな良い話ばかりが書かれているんですよね。最初は興味津々で始めて楽しかったけど、続ければ続けるほど「続けなきゃ」という謎の義務感に縛られ重い気持ちになってました。というのも「般若心経」は同じ文字の繰り返しが多く、同じ文字ばかりを何度も書くのが私にはすごく苦痛だったのです。
もともとの目的は筆ペンを使うことだったので、「常用漢字行草辞典」のなぞり書きに切り替えました。こちらは今のとこ楽しく続けています。